前回は公開中の『死の秘宝 PART1』について書きましたが、もう1回映画を見る前に(ハリ・ポタはたいがい映画館で2回は見るのです、私は)これまでの作品を見返してみました。

いや~、最初はハリー、ロン、ハーマイオニーも小さかったんだねえ

…なんて話は置いといてにひひ

「ハリーポッター」シリーズも翻訳に関するいろいろな裏話があります。これは映画をいうよりも原作の本に関連した話ですが、その中でタイトルがらみのお話をいくつか。

~えいごぐら~ English Storehouse

第1巻『ハリー・ポッターと賢者の石』
原題は『Harry Potter and the Philosopher’s Stone』です。ですが、これがアメリカ版になると『Harry Potter and the Sorcerer’s Stone』となっています。

アメリカ版でタイトルを変えたことについて、Wikipediaにはこんな風に書かれています。
(以下、引用)
スコラスティック社から発売され、各国版中最大の出版部数を誇る。アメリカ版では一部の単語についてアメリカ英語に修正して出版している。特に第1作『賢者の石』アメリカ版は、出版社の強い要求で”the Sorcerer’s Stone”に変更されて出版された。イギリスでは”philosopher”という単語で「魔法使い」(錬金術師)というニュアンスが読者に伝わるのに対して、アメリカでは”philosopher”だと読者は「哲学者」を連想し「魔法使い」につながることがほとんどない、というイギリス英語とアメリカ英語の違いが米国側の主張する理由であった。”Sorcerer”という単語は、「魔法使い」を示す単語として以前よりアメリカ国内等で既に膾炙していた単語ではあるが、後に彼女は当時立場が強ければ改題には反対したと語っている。

御存じのように、同じ英語でもアメリカ英語とイギリス英語では単語の意味が違ったり、表現方法が違ったりすることがあります。言葉に対するニュアンスが違うんですね。これもその一つ。
個人的には「sorcerer」だと重厚さに欠ける感じがしますが…(^_^;)
引用部分にもあるように、「ハリー・ポッター」シリーズの本はイギリス版、アメリカ版とあって、アメリカ版はアメリカ人にはピンとこない、分かりにくいイギリス英語を修正しています。もちろん、表紙も違うので興味のある方はamazonの「ハリー・ポッター ストア」左下矢印で見てみてください。

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あ、ちなみに「錬金術師」を現す英語はalchemistというのがあります。

第5巻『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』
原題は 『Harry Potter and the Order of the Phoenix』です。
この中の「order」という単語、いろんな意味を持ちます。「命令、順序、発注、注文、整頓、秩序、治安、習慣、階級、勲章、種類、規定、為替…、そして騎士団。日本語で言う「オーダー」から考えるとけっこう馴染みのある単語ではありますが、こういう単語こそクセモノ、なのです。
ということで、翻訳者の松岡祐子さんも苦心されたようで、原書が出版される前の仮タイトルは『不死鳥の勲章』としていました。しかし本が出版され、ストーリーがはっきりすると、「勲章」を「騎士団」と変更しました。
このエピソードもWikipediaに載っています。
「ハリー・ポッター」シリーズは原書の出版までの管理がものすごく厳重だったことで知られていますが、翻訳者といえども原書を発売前に読むことはできなかったのですね。

第6巻『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
原題は『Harri Potter and the Half-Blood Prince』。直訳すると『半純血のプリンス』です。
「half-blood」は物語の中では「半純血」と訳されています。これは、代々魔法使いの血を継いでいる「純血(pure-blood)」に対する言葉で、父親または母親がマグル(人間)の魔法使いをこう呼ぶのです。ある意味“ハリポタ・ワールド”の中の専門用語。
なのでタイトルで「半純血」というのは分かりにくいと思ったのか、それとも「Haif-Blood Prince」が誰なのかミステリアス感をより出すためか、「謎」という言葉に変えています。この理由は松岡さんは語っていないので、あくまでも私の推測ですが…。

ちなみに「Half-Blood Prince」はスネイプ先生のこと。
映画では詳しく語られていませんが、スネイプは母親が魔女、父親がマグルの半純血でした。「Prince」というのは別に自分のことを「王子」と読んでいたのではなく、母親の旧姓が「プリンス」だったのです。
このへんは原作ではきちんと書かれていますが、映画では見事にはしょってますね(^_^;)

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